淡々と並々と ~Indifferently & Extraordinarily~

2013年~CAバークレー 2017年~CAマウンテンビューで車を持たないアメリカ生活

6、アメリカ旅行の復習3日目 番外編チャイニーズスタイル

グランドキャニオンから帰るバスは

1:10にグランドキャニオンを出発します。

我々は1:08、ギリギリにバスに着きました。

セーーフ!

今回のツアーはいつも時間通りにちゃんと動きます。

皆さんとても時間にしっかりしていて

良く聞く「中国人は時間にルーズ」という様な事は

嘘なんだなーと思っていました。

(このツアー参加者の8割以上は中国人の方です)

しかしこの度、なかなかバスが出発しません。

3バス.jpg

1:20バス内がざわざわとし始めました。

「なぜバスが出発しないのか」と口々に言い始めました。

1:30ツアーガイドさんがお客さんたちの点呼を取り始めました。

こんな事は意味のない事ですが、時間を持たせるためにしていることでしょう。

やはり2人足りていないようです。

「遅れた人は置いて行こう」という声が大きくなってきました。

1:40バスはゆっくりと走り始めました。

お客さんの中にはこの決断に対して拍手をする人もいました。

しかし、しかしですよ。

ここはグランドキャニオン。

先日のラスベガスの時のように

ラスベガスの夜の話

置いて行ってしまうという事は、命の危険にさらされることになります。

日中は気温3度、夕方には氷点下になります。

近くに駅もなく、ホテルに戻るにはヒッチハイクでもしてたどり着く他ありません。

しかも、もしかしたら今どこかの崖から落ちて怪我をして居るかも知れません。

それでも拍手が出来るのか?

その後の二人の事が心配で、私はとてもそんな気にはなれませんでした。

バスは駐車場をゆっくりと旋回しているだけの様です。

どうやら、これも時間稼ぎ。本当に2人を置いて行く訳ではなさそうです。

1:50若いカップルがゆっくりと歩いているのが見えます。

それを見たドライバーさんが「急げ!走れ!」と言いました。

どうやら遅れている二人の様です。

二人は全く悪びれる様子もなく帰ってきました。

そこに乗客から罵声があびせられました。

何を言っているのかはわかりませんが

みんな口々にその二人に何か言っています。

私はびっくりしました。

若い二人に寄ってたかって文句を言う様が怖かったのです。

「これが中国スタイルか!?」とビビッていました。

すると若い二人は自分たちの席から立ち上がり

乗客全員に謝罪しました。

その後、ガイドさんの計らいで二人が前に出て

もう一度しっかりとバスのマイクを使って皆に話をし、謝罪をしました。

中国語なので何を話したのか全く分かりませんでしたが、

乗客全員はこれに対して拍手をしました。

みんながこの二人を許したのです。

私はハッとしました。

二人が帰ってきた時にみんなが罵声を浴びせていると感じたのは

きっと謝罪を求めていたんですね。

そしてちゃんと謝ればちゃんと許す。

これが中国スタイルなんだ!!!

すてきだぁ!!

これ、もし日本だったらどう?

皆が不満を抱えたまま、でも誰も文句は言わない。

遅れてきた人も皆の不満を感じたまま

針のむしろに座るような気持ちを抱き続けなければならなかったでしょう。

謝るチャンスも与えられなかったと思います。

他人にもちゃんと「謝りなさい」って言えるのは良い事の様な気がしました。

結局どうして二人が遅刻してしまったのか解りませんでした。

あ、そういえばガイドさんが前の日にこんな事を言っていました。

「我々はカリフォルニアから来ましたが、グランドキャニオンはアリゾナ州。

時差があるので帰りの時間に気を付けてください。

携帯電話など自動で時刻を合わせるものは時間が1時間くるってしまいますから

頼りにしないでくださいね。

我々はあくまでも、このバスの中にある時計を目安に動きます」

と。

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サンフランシスコから7日間の旅

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